
EV補助金が無くなるとEVの販売シェアはどうなるのか?ドイツとスウェーデンの例を解析してみる
結果
結論
補助金があるとEVの販売シェアは伸びていき、補助金が終了するとEV販売シェアは横ばいになりました。
背景
ドイツは2023年12月に,スウェーデンは2022年11月に打ち切られるまでの数年間,EVとPHEVに補助金が出されていました。EVの需要を議論する中で、「補助金が無ければEVは売れない」という論説もありますので、補助金が終了した国でのEV販売シェアを分析してみました。
ドイツ補助金概要
開始時期:2016年
対象車種:バッテリー式電気自動車(BEV)プラグインハイブリッド車(PHEV)※後に対象外に
補助金額:最大で1台あたり最大9,000ユーロ(約160万円)(政府とメーカーが折半)2023年時点では政府負担分が最大4,500ユーロ(約80万円)
スウェーデン補助金概要
開始時期:2018年
対象車種:バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)
補助金額:最大70,000スウェーデンクローナ(約90万円)CO₂排出量が低いほど高額の補助
結果
ドイツの場合

ドイツ 2020年~2025年までのエネルギー別自動車販売シェア
2023年12月にEV補助金廃止
2022年まで顕著にEV,PHEVの販売シェアが伸びていき、2023年までBEVの販売シェアは伸び続けました。2023年では18.4%にも上りましたが、補助金が終了した2024年には13.5%まで落ち込み、翌年の2025年(1~9月)では18.1%まで回復しています。
一方で2020年以降ずっと販売シェアを伸ばし続けているのがハイブリッドでした。11.2%から増え続け、2025年には28.6%にまで拡大しています。
スウェーデンの場合

スウェーデン 2020年~2025年までのエネルギー別自動車販売シェア
2022年11月にEV補助金廃止
スウェーデンの場合は、2022年末に補助金が切れた1年後の2023年までBEVは伸び続け、37.8%まで達しました。その後は34%程度で落ち着きました。スウェーデンではハイブリッドの伸びと販売シェアは8%程度で低調のようです。
(ちなみに・・・)日本のEV補助金概要
・開始時期:2011年(EV補助金としては)
・対象車種と補助金額
| 車種 |
補助上限額 |
| 電気自動車(EV) |
最大 85万円 |
| 軽EV・PHEV |
最大 55万円 |
| 燃料電池車(FCV) |
最大 255万円 |
・評価制度(2024年度から導入)
・地方自治体の上乗せ補助
参考資料,引用元
ドイツはコチラ
https://www.kba.de/DE/Statistik/Fahrzeuge/Umwelt/umwelt_node.html
スウェーデンはコチラ
https://www.scb.se/hitta-statistik/statistik-efter-amne/transporter-och-kommunikationer/vagtrafik/fordon/
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