著者プロフィール
卓球歴18年 現在社会人の卓球チームに所属
裏裏シェーク→バック表→粒の高めのバック表攻撃
粒高めの表ラバーについて
表ラバーには変化系やスピード系など様々な種類がありますが、それらは粒の形状や並びによって変わってきます。今回紹介するのは表ラバーの中でもかなり特殊な、粒が高くて細い、粒高に近い表ラバーです。有名なもので、福原愛選手が使っていたアタック8やカットマンである佐藤瞳選手が使用しているドナックルなどがあります。
表ラバーは粒の高さが通常1.0mmですがアタック8では1.2mmと高くなっていて、細長い形状になっています。特徴は粒高よりも変化が大きくナックルが出やすいうえに、攻撃もしやすいけど、安定感が弱くコントロールしにくいです。
この粒の高めの表ラバー(中粒)はスポンジを薄めで使用することが多く、ラケット性能の影響を受けやすいラバーです。今回はドナックルを使用し、3種類の異なるラケットで試してみた結果を説明します。粒の高い表ラバーの方や粒高ラバーを使う方も参考にしてみてください!
使用用具(検討3パターン)
ラバーバック面:ドナックル(極薄)
ラケット①:和の極み-碧-(カットマン用5枚合板)
ラケット②:インナーフォースレイヤーZLC
(カーボン強化ラケット)
ラケット③:コルベル(攻撃用5枚合板)
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総評
粒が高めの変化系表ラバーの代表である「ドナックル」をタイプの異なる3種類のラケットへ貼って試した結果、攻撃用5枚合板の「コルベル」が最も合うラケットでした!
各技術項目のレビュー
攻撃(弾き、台上処理)
コルベル>和の極み>インナーフォースZLC
まずはファイバー強化のインナーフォースZLCは、インナーであるものの粒高めの表では弾みすぎのようで、コントロールが難しくなかなか台に入れられません。和の極みでは面が広く、ボールあたった場所によって弾みが変わり、スイートスポット以外は弾まなぎてネットミスが多い印象でした。
コルベルは元々チキータなどの台上攻撃がしやすいラケットということもあり、安定感の悪い「粒の高い表」でも入りやすかったです。
ブロック
コルベル>和の極み>インナーフォースZLC
粒高に似た粒高めの表を使う人が最も重要視するのが、ブロックです。インナーフォースでは弾みすぎて、相手の威力を抑えることができず、ブロックを入れるのは困難でした。和の極みは入れやすいものの、面の外側で当てると抑え過ぎてしまい、ネットミスしたり、中心に当たるとオーバーしてしまうことがありました。
コルベルでは、和の極みよりは弾むので抑え気味にしなければならないものの、安定感はそこそこといったところです。特に難しいループドライブを受けるときは少し押し込まなければなりませんが、和の極みよりはやりやすい印象でした。
ツッツキ
コルベル=和の極み>インナーフォースZLC
どのラケットを使っても粒高めの表ラバーは、ツッツキが特に難しいです。擦る時間を長くしてカットに近いツッツキをするか、少し当てるだけのナックル系のツッツキにするしかなく、どちらも安定しません。
ツッツキはどれでも、やりやすさは変わらない印象でしたが、擦るツッツキはカット用ラケットである和の極みの方がやりやすく、当てるだけのツッツキは若干コルベルがやりやすいかなと感じました。
まとめ
粒高めの表はスポンジが薄いのもあり、ラケットの影響を大きく受けます。ブロックが持ち味のこのラバーで弾みすぎるファイバー強化ラケット等は使わないほうが良いでしょう。メーカーのNittakuでは組み合わせとして、7枚合板の剛力を勧めているのもありますので、特殊素材の入ってない攻撃用の木材ラケットを使うのが良いでしょう。
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