今回は、投資に興味が出てきた人の失敗例を紹介します。一部実話に基づいていますので、どういう流れで失敗してしまうのか理解いただければと思います。
1.銀行からの営業編
危険度☆☆
狙われる人 銀行にある程度多くの預金をしている小金持ちサラリーマンなど
割高な粗悪商品を買わせようとするものの、さすがに詐欺や違法な商品にはならないので危険度2です。
私
毎日仕事と家の往復で家に帰っても寝るだけだからお金の使いどころも無いし、
結構銀行預金も増えてきたなぁ
電話がかかってくる
銀行マン
もしもし、資産運用に興味はありませんか?あなたに合う商品を紹介しますよ!
私
(資産運用も気になっていたし、銀行なら安心だし話聞いてみるか)
わかりました、お願いします
銀行マン
早速ですが私さんは資産運用されていますか?
私
いえ、何かやりたいなぁとは思っていますがやってないです
銀行マン
私さんも知っているかと思いますが、
今銀行の金利はほんの微々たるもので、1000万円預けて数百円くらいです
銀行預金は安全安心ではあるものの、金利が低いとインフレに弱いんです
真っ当な国であれば少しずつインフレ(物に対するお金の価値が下がる)
していくものなんですよ
今100円の物は30年後には140円とか150円とか
より多くのお金を出さないと買えないんです
なので、銀行に1000万預けて、後に1000万円で受け取ったとしても
インフレの分損するんですね
お金にも働いてもらって年利数パーセントの利益を出してもらうと
インフレに対しても対策バッチリというわけです。
私
確かに損はしたくないですね、なにか運用できるんですか?
銀行マン
そこでおすすめなのがこちらです
「超成長!アジアアフリカ新興国ファンド」
こちらはアジア、アフリカの成長企業をまとめた投資信託です。
これから先進国は人口減少と高齢化で、経済が先細りになりますよね?
一方アジア、アフリカはこれからも人口が増えていき
経済的にも伸びていくと考えられます
当然投資なので上がる可能性も下がる可能性もありますが、
将来の資産として持つならこちらがオススメですよ
今回だけ購入いただければオトクな特典もございます!
はじめに100万円だけでも始めてみませんか?
購入手数料は3.3%ですがこれは最初買うときだけですし、
その後の維持管理の手数料はわずか1.5%で、年利5%も出れば余裕で黒字ですよ!
私
確かに、日本も欧州も少子高齢化って話は聞きますからね
(貯金は1000万あるし、100万くらいなら試してみてもいいかなー、
手数料もよくわかんないけど、そんなに高くないし)
わかりました、100万円でお願いします
銀行マン
ありがとうございます!手続き進めさせていただきますね!
数年後
私
この投資信託、ずっと持ってるけどずっとマイナスなんだよな、成長ってなんやねん!
後から調べたら購入手数料も、3.3%とか高すぎるし、維持管理手数料も高すぎる
アジア、アフリカだから先進国が落ちた時に違う値動きするかと思ったら、普通に暴落するし、向こうは治安や社会情勢が安定してないから問題起こるたびに株価落ちるし、長期運用には全然向いてないわ
結果
50万の損失で損切りすることに
解説
1.対面営業の場合人件費も含まれるため手数料が高い
ネットで優良な投資信託では購入手数料は無料が普通で、維持管理手数料(信託報酬)も安いもので0.1%くらいです。それを知らずに営業を受けると買ってしまいがち
2.銀行員はこちらの貯金額を把握しており、的確な金額の営業をかけてくる
その銀行で貯金をしているわけなので、当然向こうはこっちの貯金額や職業を知っています。ですので、定年前や定年直後のお金に余裕がある時期に営業をしかけてきたり、貯金額から見てちょっと冒険しても問題無いレベルの金額の商品を勧めたりしてきます。
「お金に余裕のあるあなたには特別に」のような特別感を持たせたりしてくることもありますね
3.仕組みが分かりにくかったり、王道とは離れた難易度が高めの商品を勧めてくる
営業マンが売りたいのは、あなたにとって得になる商品ではなく、銀行にとって利益が大きい商品です。手数料が少なく、長期投資の王道である単純なインデックス投資ではなく、余計な売り買いしたり、為替ヘッジをしたり、とにかく複雑で手数料が高い商品が多いです。
提案された商品以外にも、世の中には無数に投資信託は存在しています。騙されないようにしましょう
守りの投資の基本は
①長期投資
②積み立て投資
③分散投資
④インデックス投資(市場連動)
の4つです。今回のケースは長期を見据えた投資ですが、100万円一括で買っているので、積み立て投資ではなく、ある程度分散されていますが、アジアアフリカというニッチなところで、市場連動もしていないアクティブファンドです
今回のケース
①長期投資→〇
②積み立て投資→×
③分散投資→△
④インデックス投資(市場連動)→×
この基本部分を詳しく解説した記事もありますので、良かったら見てみてください